(前編)

一度流氷を生で見たかった。幌延在住のマッチャンも、北海道に住んではいるけど生で見たこと無いと言う。「じゃあ行ってみようか!」と話がまとまり、マッチャンのス−パー4WDを使っての、厳冬期北海道流氷探検計画は立てられました。その後、通勤電車の中でSSTCのsouに会った時その話をしたら、「私も連れてって!」というので一緒に行くことにした。ツアーじゃないからお金かかるよ!と言ったけど、彼も趣味にかけるお金は惜しくないと言うので、超豪華ホテル2泊+カニ食べ放題!全部で10万円コースをセットしました(ちなみにパック旅行なら、同じような内容でも4万円位で収まります)。

   登場人物( 私、マッチャン、sou )

 コース概略

 2001年 2月25日 飛行機(ANA)+スーパー4WD(三菱パジェロ)

   羽田空港(11時30分発) → 稚内空港(13時15分着) 特割(30,000円)

   稚内 → 14時:宗谷岬 → 18時:紋別 (紋別プリンスホテル泊:10,000円) 

 

 2001年 2月26日 スーパー4WD(三菱パジェロ)

   7時:紋別 → 8時:流氷観光船ガリンコ号+オホーツクタワー観光(3,600円) → 12時:遠軽 → 13時:留辺蕊 → 

  14時:石北峠 → 15時:層雲峡 (層雲閣グランドホテル泊:10,000円) 夜の氷暴祭り見物

 

 2001年 2月27日 観光バス+飛行機(ANA)

   10時:ホテル発 → 11時30分:旭川駅 → 旭川空港(15時55分発) → 羽田空港(17時30分着) 特割(27,000円) 

 

2月25日  

 離陸 
 冬の北海道はどんな格好していけば良いのかわからず、とにかく沢山着て寒くないようにしようとしたのだが羽田空港までは暑くて参った。履物なんかカナダ製のソレル・カリブ!こんな超防寒ブーツを履いている方はいらっしゃいません(電車の中での視線が気になります)。
 稚内行きANA便はガラガラに空いている。赤字路線は辛いね、ターミナルのいちばん端まで歩かされたよ。そっからさらにバスで..............。 空港では、「稚内空港が悪天候の場合は引き返すかも・・・・・」などと連呼している。そんなことになったら計画はおしまい!死んでもいいから?何とか着陸してもらおう。そんな期待と不安を胸に、飛行機は無事離陸したのです。

  

 

 着陸
 機内サービスの飲み物など飲んで、エコノミークラス症候群の原因についてsouと議論しているうちに13時半、稚内空港着陸。 早いね〜、カーフェリーならまだ東京湾も出てないよ。散々脅かされた割には天候はさほど悪くない、視界も良好、これが冬の北海道かあ。 着陸後、機外に出たら思いきり寒い、手や顔が痛いよ。このときの気温はマイナス10℃でした。
マッチャンも夜勤明けで幌延から無事到着、3ヶ月ぶりの再会でした。運転よろしくね!居眠り運転するなよ。 

 

 

 雪道
 稚内から宗谷岬に向かって走ると、夏とはぜんぜん違う!感動モノでした。
こんな道でも地元の皆さんはガンガン飛ばしています。慣れって言うのは怖い、ちょっと何かあったら絶対事故るよ。
 助手席の私は、怖いのでスピード出すなとか、車間距離空けろとか、腹減った!とか、寝るな!とか、必然的に注文が多くなります。後部座席のsouは?さっきお菓子を食べてると思ったら、もう寝てるよ、幸せなやつだ。

 

 

 宗谷岬
 お約束の宗谷岬、カメラを持つ手が痛いくらい寒いです。風もあって体感気温−15℃!souが持ってきたデジカメは、取り出した瞬間!乾電池が電圧降下して秒殺されました(以後souがカメラを取り出すことは2度と無かった)。私のは最新式インフォリチウムバッテリー!このくらいの寒さでは...........?やはりだいぶ撮影可能時間が低下しているなあ。

 

  

 

 間宮林蔵立像
 さすがに観光客もまばら、バイクツーリングライダーも見かけません。ここでようやく今回の秘密兵器ソレル・カリブが威力を発揮!きゅっきゅっと深雪を踏みしめて歩きます。他2名はスニーカーの為、気をつけないと足を濡らしてしまい凍傷になりかねません。暑い思いをして履いてきた甲斐がありました。嬉しくて、そこらへんを無意味に歩き回る私でした(あとでどっと疲れた)。

 

 

 

 SOREL@ CARIBOU
 靴が見てみたいとのご要望にお答えして公開です。 MADE IN CANADA フェルト製インナーシューズとカリブーの本皮の2重構造です。 つま先(黒い部分)はゴム製で完全防水仕様になっています。ソールはカナダらしいデザインで、雪をがっちりホールドして滑りません、アイスバーンでは滑りますが。重量は両足で2kgと重いです。 しばらく履いていなかったので出すのが怖かった(カビだらけだったりしてね)けど、全く問題ありませんでした。真冬のキャンプでは威力を発揮します。

 

  

 

 遅い昼食
 腹が減ったのでお土産屋さんの食堂でラーメンを食べる。暖かいのが何よりのご馳走です。しかしラーメンに乗っかっているカニほど食べずらいものはないですね!熱いし、手がつゆでぬれるし。まあ今夜はカニ食べ放題!ゆっくり食べるさ。

 

 

 

   

 雪坂道
 非寒冷地仕様の靴はとっても滑ります、恐怖の坂道。さっきまでとうって変わって、あんまり寒いんで笑ってしまいます。

 

 

 

  

 旅のオアシス
 野宿の友、宗谷岬バス停です。来るたびに落書きが増え、ついに外壁にも魔の手が伸びてきました。風来坊ライダー佐藤啓一君!こんなとこに落書きしちゃだめだよ〜。まだ時間も早いので、野宿しようとしている人はいませんでした(大晦日など最北端で新年を迎える方々で超満員とか)。

 

 

  

 オホーツク街道
 流氷でも眺めながら南下しようと思ったら、流氷なんかカケラも無い!です。最初はものめずらしかった雪景色も飽きてきた。荒涼とした北海道の原野を、ひたすら紋別めざして車は走ります。夏はあっという間の100kmも、冬は時間がかかりました。前に大型車がいると、巻き上げる雪煙で視界は最悪!追い越したくても前が良く見えず、道を知らない観光ドライバーには危険です。紋別に着いた頃にはすっかり暗くなってしまった。カーナビなんか無くてもナビゲーションはプロの私!苦もなく目指すホテルを探し当てて、19時無事チェックイン完了。

 

  

 

 カニ食べ放題
 軽く温泉に入って(天然温泉)本日のメインイベントかに食べ放題に挑戦です(ビール片手にご満悦な私とsou) 。タラバガニにズワイガニ、そして毛蟹と、ゆっくり味わいながら沢山ビールを飲んでもう腹いっぱい!

 

 

 

 部屋の窓から
 外はシンシンと雪が降り続いています。明日は石北峠越え!大丈夫かなあ。心配していても仕方ないので、腹いっぱいになったところで露天風呂へ行ってみました。気温はマイナス10℃以下!ぬれた髪の毛が凍ってしまいます。これほど温度差があると体に良くないよね!脳血管障害を起こしそうです。

 

 

 

 3人部屋
 ツインルームにベットを3つ入れた部屋です。素泊まりなら4000円ちょっと、安いからまいっか(カニ食べ放題と呑み代を含めると1万円近くかかってしまいます)。マッチャンは夜勤明けで寝てなかったし、私も旅の疲れですぐ寝てしまった(夜の紋別の街を探索したかったけど、満腹と寒さで断念しました)。

 

 

 

  

 2月26日

 紋別の街並み
 朝起きると快晴!やったね今日は絶好の流氷観日和です。道路も除雪してありノープロブレム!8時の流氷観光船ガリンコ号に乗るべくホテルを出発(朝食はコンビニで)。

 

 

 

 

 ホテル前にて
 宿泊した紋別プリンスホテル前にて、マッチャンの愛車、スーパー4WDパジェロJrです。紋別の港へはほんの少しの距離、早く着きすぎてお客さんもまばら、朝一番の船は8時出航です。

 

 

 

 

 ガリンコ号2前にて
 流氷観光船ガリンコ号2!双胴船の船体前部にはドリルのような砕氷機構がついています。サンダーバード2号?を思い出しました(あの地下に潜るやつ)。乗船料金は3000円、1時間ほど流氷の中を航海して楽しませてくれます。今日は流氷は接岸していなかったけど、陸から見ると沖のほうに白いベルト状に見えます。

 

  

 

 流氷を求めて沖へ
 紋別の港を出て10分ほどで流氷帯に遭遇します。それまでは船内で待機!風がとっても冷たいです。いざというときのために、デジカメも暖めておかねばなりません。天然記念物のイヌワシも見られます、双眼鏡で観察してみましょう。あざらしは見かけませんでしたがゴマちゃん!みてみたいですね。 

 

                      

  

 流氷発見
 ついに流氷帯の先端に到達、これが流氷か〜!

 

 

 

 

 餌を求めて群がるカモメ

 船員の方が魚をばら撒いてカモメを寄せます。カモメの餌用に、カッパえびせんも船内売店に売っていました。

 

 

  

 流氷帯に突入

 氷山のような流氷はありませんでした。蓮氷形流氷ばかりでしたがガリンコ号はバリバリと流氷をかき分けて進みます。果たして無事帰還できるのだろうか?なんて心配はまったく要りません。お気楽ツアーです。

 

   

 

 マッチャン ガリンコ号2に乗る

 念願の流氷見物が好天に恵まれて良かったね!これも日頃の行いの賜物です。

 

 

 

 

 

 sou

 手袋を持ってこなかった sou の手はいつも袖の中!マジで冷たいです。

 

 

  

 筆者

 ロシアの国境警備兵のような完璧装備の私!オーバーズボンをはけばさらに楽でした。顔が冷たいのは仕方ない、いなかの子供のように、ほっぺが真っ赤になりました。ちなみにコートは西ドイツ陸軍の防寒コートです。

 

 

 

 紋別遠望
 紋別の港がだいぶ遠くなりました。大氷原の航海はさらに続きます。

 

 

 

 

 ガリンコ号2
流氷の海の航海を終えてオホーツクタワーで下船、タワー内では水族館や、流氷の出来るまでを大型スクリーンで見れたり、売店でお土産も買えます。流氷はロシアのアムール川から流れてくるらしい、不思議な光景でした。流氷の妖精クリオネも見れますよ、クリオネの食事風景は怖いですよ〜。

 

 

 

  ガリンコ号2近景

 

 

 

 

  ガリンコ号とオホーツクタワー
 

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